必要な背景を渡す
作業に必要な背景と資料を渡し、見せるべきでないものは省きます。
約8分(編集部の目安) · 2026-10-10更新
このレッスンで学ぶこと
- どんなコンテキストを含めるか:背景、資料、すでに知っていること、避けたいこと
- コンテキストウィンドウとは何か、長いチャットで細かい情報が抜け落ちることがある理由
- 資料を渡す前に、機密データを取り除く方法
考え方
AIが知っているのは、会話の中にある内容と、学習で身につけた一般的なパターンだけです。あなたが伝えない限り、あなたの会社、クラス、これまでの下書き、好みは知りません。コンテキストとは、AIが平均的な状況ではなく、あなたの実際の状況にもとづいて作業できるように加える情報のことです。
役に立つコンテキストは4種類に分けられます。背景:状況、関わっている人、そのタスクがある理由。資料:答えのもとにするべき文章、メモ、データ。貼り付けるか、アップロードします。すでに知っていること:基本の説明や、すでに試したことの繰り返しを避けるためです。避けたいこと:望まない話題、言葉、情報源、やり方です。
AIが一度に受け取れる量には限りがあります。コンテキストウィンドウとは、モデルが一度に考慮できる文章の量のことで、あなたのメッセージ、ファイル、AI自身の返答も含まれます。単位はトークンで、単語を細かく分けた小さなかたまりです。チャットや文書がこの上限を超えると、前のほうの部分やはみ出した部分が切り捨てられたり、扱いが雑になったりすることがあり、はっきりした警告が出ないこともあります。長い資料は、何回かに分けて送るか、部分ごとに要約を頼むか、短いまとめをつけて新しいチャットを始めてください。
コンテキストは、個人情報が紛れ込みやすいところでもあります。貼り付ける前に、名前、連絡先、ID番号、パスワード、顧客データ、そして会社や学校が外部ツールへの入力を認めていないものを削除するか置き換えてください。プライバシー設定も確認しましょう。チャットが保存されるか、サービスの改善に使われるかを決める設定です。
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GoogleのAI Boost Bootcampのレッスン1です。Googleの仕事用アプリのどこにGeminiが出てくるかと、4つの要素からなるプロンプトの型(ペルソナ、タスク、形式、背景)を紹介します。
例
あるチームリーダーが、プロジェクトのあとのフィードバックを書く手伝いをAIに頼みたいと考えています。最初の試みはこうです。
プロジェクトについて、チームへのフィードバックを書いてください。
この結果は、どんなチームのどんなプロジェクトにも当てはまるものになりがちです。同じ依頼にコンテキストを加えるとこうなります。
先週終わったウェブサイトのリニューアルプロジェクトについて、チームへの
フィードバックを書くのを手伝ってください。
背景:メンバーは4人、期間は8週間、予定どおりに公開。おもな問題は、
デザインの変更が毎回遅れて届いたこと。
すでに知っていること:テスト作業についてチームに感謝を伝え、次回は
デザイン変更の締め切り日を設けることを提案したい。
避けること:個人の名前を出すこと、誰かを責めること、お決まりのビジネス用語。
メモ:
- テストで、公開前にほとんどのバグが見つかった
- デザインの変更は公開の2日前まで届いていた
- 最後の週、チームは遅くまで残って作業した
最初のプロンプトでは、一般的なフィードバックしか作れません。2つ目のプロンプトでは、事実、資料、越えてはいけない一線がAIに伝わります。メモには名前が含まれていないので、個人的な情報がチームの外に出ることはありません。
やってみましょう
- メッセージへの返信やメモの要約など、答えがあなたの状況によって変わる実際のタスクを1つ選びます。
- 使う資料を、まずプレーンテキストの文書にコピーします。
- 名前、連絡先などの個人情報を、「Aさん」「B社」のようなラベルに置き換えます。
- 背景、すでに知っていること、避けたいことを、それぞれ1行ずつ書きます。
- 下のテンプレートを使って送り、答えを元の資料と比べます。
終わったときには、あなたの状況にもとづいた答えと、くり返し使える、個人情報を取り除いた資料のコピーができているはずです。
このテンプレートをコピー
[タスク]を手伝ってください。
背景:[状況、関わっている人、なぜこれが大事か]。
すでに知っていること:[試したこと、説明が不要なこと]。
避けること:[除外したい話題、言葉、情報源、やり方]。
以下の資料だけを使ってください。必要な情報が足りない場合は、推測せずに
私に質問してください。確信が持てない点には印をつけてください。
資料:
[ここに資料を貼り付け。名前や外に出せない情報は削除しておく]AIに不確かな点を示すよう頼んでも、答えが正しくなるわけではありません。大事な部分は引き続き確認してください。
結果を確認する
- 答えはあなたの資料を使っていますか?それとも、誰にでも当てはまる一般的な内容ですか?
- 「避けること」のリストを守っていますか?
- すでに知っていると伝えた基本の説明を省いていますか?
- 長い資料の場合、最初や最後の細かい情報が抜けていませんか?元の資料と比べてください。
- 出力に、含まれるべきではない個人情報が入っていませんか?
よくある間違い
- AIが前のチャットを覚えていると思い込む。チャットをまたいで内容を覚えるメモリ機能があるツールもあれば、ないツールもあります。大事なコンテキストはもう一度伝えるか、使っているツールのメモリ機能の扱いを確認してください。
- 手元の資料を全部貼り付ける。資料が多すぎると、大事な部分が埋もれ、コンテキストウィンドウも使い切ってしまいます。タスクに必要な部分を選んでください。
- 貼り付けた資料に個人情報を残したままにする。一度送ると、取り消せないことがあります。先に取り除き、会社や学校のルールに従ってください。
- 避けたいことを伝え忘れる。AIは、足りない部分をよくある選択で埋めます。触れてほしくないことがあるなら、そう伝えてください。
練習は終わりましたか?
進み具合はこのブラウザにだけ保存されます。ブラウザのデータを消去すると消えます。
出典
- Context windows (Anthropic、2026-10-10閲覧)
- Understanding and counting tokens (OpenAI、2026-10-10閲覧)