AI用語集
わかりやすい言葉での説明です。各項目に例、よく混同されるものについての注記、関連するレッスンがあります。用語や略語で検索できます。
24語
- AIエージェント(agent, agentic AI, AI agent)
ある程度自分で判断しながら、複数の手順で目標に向かって作業するAIシステム。次に何をするかを決め、途中で検索、ファイル、他のアプリなどのツールを使います。
例: 金曜日に別の都市へ行く電車の時刻を探し、2つの案を入れたチームへのメッセージを下書きするようエージェントに頼むと、検索し、比較し、あなたが確認するための下書きを書いてくれます。
よく混同されるもの: チャットアシスタントはあなたが方向を決めながら1回に1つのメッセージに答えますが、エージェントはあなたの入力が少なくても一連の操作を実行します。実際に操作できるので、何にアクセスしてよいかを確認し、何かが送信、購入、削除される前に作業を見直してください。
- AI製品(AI app, AI tool, AI product)
チャットアシスタントや文章作成の補助など、実際に使うアプリ、ウェブサイト、機能。裏側で1つ以上のAIモデルを動かしています。
例: メモアプリに「このページを要約」ボタンが加わったとします。ボタンとアプリが製品で、その裏にあるモデルが要約を書きます。
よく混同されるもの: 製品はモデルでもプランでもありません。1つの製品が複数のモデルやモデルのバージョンを提供することがあり、そこで何ができるかは、中のモデルだけでなく、製品、プラン、ときには地域によって決まります。
さらに学ぶ: 製品、モデル、プラン, ツールを選び、使ってみた結果を振り返る
- API(application programming interface, API)
ソフトウェアがAIモデルにリクエストを送って答えを受け取れるようにする接続。開発者は自分のアプリやワークフローにAIを組み込めます。
例: オンラインショップの開発者がAPIでモデルにつなぎ、新しい商品を追加すると、誰もチャットアプリを開かなくても、商品説明の最初の下書きが表示されるようにします。
よく混同されるもの: APIでモデルを使うのは、提供元のチャットアプリを使うのとは違います。機能が違い、提供元によってはAPIの利用はアプリのサブスクリプションとは別に請求されます。日常の作業でAIツールを使うだけなら、APIは必要ありません。
さらに学ぶ: 製品、モデル、プラン
- オープンウェイト(open-weight model, Open weights)
学習済みの重み、つまり学習中に覚えた数値が公開されているモデル。ライセンスの条件のもとで、誰でもダウンロードし、動かし、手を加えられます。
例: 開発者がオープンウェイトのモデルをダウンロードして自分のPCで動かせば、文書はそのマシンの中にとどまります。それでも、モデルについてくるライセンスには従う必要があります。
よく混同されるもの: オープンウェイトはオープンソースAIと同じではありません。ライセンスで商用利用や特定の目的が制限されることがあり、学習データや学習用のコードはまったく公開されないこともあります。Open Source Initiativeの定義によるオープンソースAIには、使う・調べる・改変する・共有する自由に加えて、データの情報、コード、重みが必要です。
出典: Gemma 4 model overview (Google、2026-10-10閲覧)
- オープンソースAI(open-source model, Open source AI)
誰でもどんな目的でも使い、調べ、改変し、共有できる条件で公開されたAI。学習用のコード、学習済みの重み、そして専門知識のある人が同様のシステムを作れるだけの学習データの情報も一緒に公開されています。
例: ある研究グループが、重み、学習用のコード一式、学習データの出どころの詳しい説明とともに、どんな利用も認める条件でモデルを公開します。他のチームはそれを調べたり、自分たちのバージョンを学習し直したりできます。
よく混同されるもの: オープンソースAIとオープンウェイトは別の呼び方です。重みはダウンロードできても、学習用のコードやデータの情報が共有されていなかったり、ライセンスで使い方が制限されていたりするモデルは、オープンウェイトではあっても、Open Source Initiativeの定義によるオープンソースAIではありません。呼び方を信じるのではなく、ライセンスを読んでください。
出典: The Open Source AI Definition – 1.0 (Open Source Initiative、2026-10-10閲覧)
- コンテキストウィンドウ(context length, Context window)
モデルが返事を書くときに一度に考慮できるテキストの全体。あなたのメッセージ、追加した資料、返事そのものを含みます。
例: とても長いチャットでは、最初の部分がコンテキストウィンドウに収まらなくなると、最初に伝えた細かい点をツールが見失うことがあります。
よく混同されるもの: コンテキストウィンドウは長期的な記憶ではありません。今モデルの目の前にあるものの範囲です。一方、製品にメモリ機能がある場合は、チャットをまたいでメモを保存するのはそちらの別の機能です。大きさは単語数やページ数ではなく、トークンで測ります。
さらに学ぶ: 必要な背景を渡す
出典: Context windows (Anthropic、2026-10-10閲覧)
- ツール利用(function calling, Tool use)
AIモデルが、ウェブ検索、計算機、カレンダーなどの外部の機能やサービスを呼び出し、その結果を答えに使う能力。
例: 近くの博物館の開館時間を尋ねると、ウェブ検索ができるツールは最新のページを調べられますが、ツールのないモデルは学習で覚えたことからしか答えられません。
よく混同されるもの: ツール利用は1つの能力で、エージェントは多くの手順で多くのツールを使うことがあるシステムです。ツールのないモデルは、調べたかのような答え方をしても、ウェブやあなたのカレンダーを確認することはできません。
さらに学ぶ: AIにできること、できないこと
出典: Tool use with Claude (Anthropic、2026-10-10閲覧)
- トークン(Token)
モデルが読み書きするテキストの小さな単位。1文字、単語の一部、単語全体、句読点のいずれかになります。
例: 短くてよく使われる単語は1トークンであることが多く、長い単語やめずらしい単語は複数のトークンに分かれることがあります。
よく混同されるもの: トークンは単語と同じではないので、トークンで示された上限や料金は、単語数やページ数にぴったり換算できません。モデルによってテキストの分け方が違うため、同じテキストでもトークン数が変わることがあります。
さらに学ぶ: 必要な背景を渡す
出典: Understanding and counting tokens (OpenAI、2026-10-10閲覧)
- ハルシネーション(confabulation, Hallucination)
AIモデルが、事実と違う文章や、渡された資料と合わない文章を作ってしまうこと。
例: あるテーマの本を3冊頼むと、1冊の書名と著者が本物らしく聞こえるのに、図書館の目録で検索するとその本は存在しない、ということがあります。
よく混同されるもの: ハルシネーションは口調では見抜けません。間違った答えも、正しい答えと同じくらい自信ありげに読めます。知識のカットオフによる古い情報とも別物ですが、どちらも一次情報で確認する必要があります。
さらに学ぶ: AIの答えを確認する方法, AIで調べて引用を確認する
出典: Reduce hallucinations (Anthropic、2026-10-10閲覧)
- ファインチューニング(tuning, Fine-tuning)
既存のモデルを、ラベルつきの少ない例でさらに学習させ、社内の文体に従うなど、特定のふるまいをするようにすること。
例: サポートチームが、過去の顧客の質問と承認済みの回答の組み合わせでモデルをファインチューニングし、新しい返信が同じトーンと形式になるようにします。
よく混同されるもの: ファインチューニングはモデルそのものを変えるもので、準備したデータと技術的な設定が必要です。プロンプトに指示や例を入れたり、検索拡張生成で文書をつないだりする方法はモデルを変えず、日常の作業ではたいていそのほうが簡単です。
出典: About supervised fine-tuning for Gemini models (Google Cloud、2026-10-10閲覧)
- プライバシー設定(data controls, Privacy settings)
チャットを提供元のモデルの改善に使ってよいか、チャットの履歴を残すかなど、データがどう扱われるかを管理するAI製品の設定項目。
例: 仕事でチャットツールを使う前に、設定を開き、チャットをモデルの改善に使うかどうかの項目を探して、自分の状況と所属先のルールに合うものを選びます。
よく混同されるもの: プライバシー設定は製品、プラン、アカウントの種類によって違い、変わることもあります。初期設定を思い込まず、今の設定を自分で確認してください。モデルの改善をオフにしても、何も保存されないとは限らないので、機密性の高い個人情報、会社の情報、他人のデータは引き続き貼り付けないようにしましょう。
さらに学ぶ: ツールを選び、使ってみた結果を振り返る, 事務作業を分解する
出典: Data controls in ChatGPT (OpenAI、2026-10-10閲覧)
- プラン(tier, subscription, Plan)
無料枠や有料のサブスクリプションなど、AI製品を使える範囲のレベル。使える機能が変わります。
例: 2人のクラスメートが同じチャットアプリを使っていても、1人は無料枠、もう1人は月額で払っていれば、見える機能、利用上限、選べるモデルが違うことがあります。
よく混同されるもの: プランはモデルでも製品でもなく、登録するアカウントのレベルです。提供元によっては、アプリのサブスクリプションと開発者向けのAPIの利用は別々に請求されます。
さらに学ぶ: 製品、モデル、プラン, ツールを選び、使ってみた結果を振り返る
出典: I have a paid Claude subscription (Pro, Max, Team, or Enterprise plans). Why is Claude API usage billed separately from my paid Claude plan? (Anthropic、2026-10-10閲覧)
- プロンプト(Prompt)
AIツールにしてほしいことを伝えるために渡す、指示、質問、資料。
例: 「この段落を12歳の読者向けに80語以内で書き直して」はプロンプトです。メールを貼り付けて「私がやるべきことを3つ挙げて」と続けるのもプロンプトです。
よく混同されるもの: プロンプトに特別なキーワードや裏技はいりません。ふつうの言葉で十分です。作業を伝え、背景を少し添え、答えの形式を伝えましょう。
さらに学ぶ: 最初の質問をする, はっきりした目的から始める
- ベンチマーク(eval, evaluation, Benchmark)
AIモデルを測定・比較するための決まったテスト課題の集まり。スコアが示すのは、特定の条件でその特定のテストをどうこなしたかであって、あなたの仕事にどれだけ役立つかではありません。
例: 特定の設定で実行した数学コンテストの問題では高いスコアを出すモデルでも、あなたの会議のメモの要約はうまく書けないことがあります。
よく混同されるもの: ベンチマークのスコアは、役立ち度の総合ランキングではありません。結果はテスト、プロンプト、設定によって変わるため、情報源によってスコアが一致しないことがあります。自分の作業を2〜3個のツールで試すほうが、自分に必要なものを直接確かめられます。
さらに学ぶ: 答えを少しずつよくする, ツールを選び、使ってみた結果を振り返る
出典: Artificial Analysis Intelligence Benchmarking Methodology (Artificial Analysis、2026-10-10閲覧)
- マルチモーダル(Multimodal)
テキスト、画像、音声、動画など、複数の種類の入力や出力を扱えること。
例: 手書きの買い物メモを写真に撮り、食品の種類ごとにまとめた文字のリストにするようツールに頼みます。
よく混同されるもの: マルチモーダルだからといって、どの製品やプランでもあらゆる入力が使えるわけではありません。画像は読めても音声は読めない、画像は作れても動画は作れない、ということがあります。自分のツールが何を受け付けるかを確認し、画像についての説明も、ほかの出力と同じように注意して確認してください。
- モデルのバージョン(model, model name, Model version)
製品の中で答えを生成する特定のAIモデル。名前と、たいていはバージョン番号で区別されます。
例: チャットアプリでは、番号つきのモデル名の短いリストから選べることがあります。それぞれに同じ質問をすると、長さ、文体、正確さの違う答えが返ってくることがあります。
よく混同されるもの: モデルのバージョンはエンジンで、製品はその周りのアプリ、どのバージョンを選べるかを決めるのはプランです。番号が新しくても、あなたの作業でよい結果が出るとは限らないので、切り替える前に自分の作業で試してください。
さらに学ぶ: 製品、モデル、プラン
- 学習(トレーニング)(model training, Training)
AIモデルが非常に大量の例のデータからパターンを学ぶ過程。その後の答え方はこれで決まります。
例: 言語モデルは膨大なテキストで学習するため、文がふつうどう組み立てられるか、どの単語や事実が一緒に出てきやすいかを身につけます。
よく混同されるもの: 学習は、あなたがモデルを使う前に行われます。チャットのときは、すでに学んだことと会話の中にあることをもとに動きます。あなたのチャットが学習データになるのは、提供元がそのように使う場合だけで、プライバシー設定で管理できることもあります。
さらに学ぶ: AIにできること、できないこと
- 検索拡張生成(RAG)(RAG, Retrieval-augmented generation)
システムがまず選ばれた文書群から関連する箇所を探してモデルに渡し、その内容にもとづいて答えさせる方法。
例: 社内のヘルプボットが従業員ハンドブックから休暇についての節を探し、その節をもとに答えを書き、どの節を使ったかを示せます。
よく混同されるもの: 検索拡張生成はモデルを学習し直すのではなく、毎回調べたテキストをリクエストに加えます。ここがファインチューニングとの違いです。違う箇所が見つかったり読み違えたりすれば、答えはやはり間違うことがあるので、もとにした箇所を開いて確認してください。
出典: Retrieval-augmented generation (RAG) in Azure AI Search (Microsoft、2026-10-10閲覧)
- 人工知能(AI)(AI, Artificial intelligence)
言葉の理解、画像の認識、予測など、ふつうは人間の思考と結びつけられる作業を行うコンピューターシステム。
例: 写っている顔ごとに写真をまとめる写真アプリはAIを使っています。メモからメールの下書きを作るチャットツールも同じです。
よく混同されるもの: AIは分野全体のことで、1つの製品ではありません。生成AIは新しいテキスト、画像、音声を作る部分です。スパムフィルターのように、分類、順位付け、予測だけをするAIシステムもたくさんあります。
さらに学ぶ: AIにできること、できないこと
- 推論(reasoning model, thinking mode, Reasoning)
モデルが最終的な答えを出す前に、余分な手順をかけて問題を分解するやり方。数学、論理、計画、コードによく使われます。
例: 2つの試験とアルバイトに合わせて1週間の勉強の予定を立てるよう頼むと、推論モードのモデルは時間をかけて条件を1つずつ検討してから、最終的な予定を示すことがあります。
よく混同されるもの: 推論しているからといって正しいとは限りません。手順がもっともらしく見えても間違いを含むことがあるので、結果を確認してください。たいていは時間がかかり、利用上限を多く使うこともあるので、簡単な書き直しや要約には必要ないかもしれません。
- 生成AI(GenAI, Generative AI)
非常に多くの例から学んだパターンをもとに、テキスト、画像、音声、コードなどの新しいコンテンツを作るAI。
例: リサイクルについての学校のポスターのタイトル案を5つ頼むと、ツールが新しく5つ書いてくれます。
よく混同されるもの: 検索エンジンはすでにあるページを示しますが、生成AIは新しい文章を書くので、正しそうに聞こえても間違っていることがあります。ツールがウェブ検索もしていない限り、何かを調べているわけではありません。
さらに学ぶ: AIにできること、できないこと
- 大規模言語モデル(LLM)(LLM, language model, Large language model)
非常に大量のテキストで学習し、次に来そうな単語や単語の一部を予測するAIモデルの一種。これによって質問に答えたり、文章を書いたり、要約したりできます。
例: 「光合成を10歳の子に説明して」と入力すると、チャットアプリの裏にある大規模言語モデルが、次に来そうなものを選びながら、少しずつ返事を書いていきます。
よく混同されるもの: 大規模言語モデルはエンジンで、アプリではありません。あなたが開くチャットアプリはAI製品で、1つ以上のモデルを動かし、その周りにファイルアップロード、検索、チャットの保存などの機能を加えています。
さらに学ぶ: AIにできること、できないこと, 製品、モデル、プラン
- 知識のカットオフ(training cutoff, training data cutoff, Knowledge cutoff)
モデルの学習データがカバーしている最後の日付。モデルはその日以降の出来事や変化を知らないことがあります。
例: 先月変わった規則について尋ねると、ウェブ検索のないモデルは古い規則を今も有効であるかのように説明することがあります。
よく混同されるもの: 知識のカットオフは、製品の公開日や最終更新日ではなく、たいていそれより前です。ツールがウェブを検索する場合は、答えは見つけたページ次第なので、どちらの場合も日付と出典を確認してください。
さらに学ぶ: AIにできること、できないこと, AIで調べて引用を確認する
出典: How up-to-date is Claude's training data? (Anthropic、2026-10-10閲覧)
- 埋め込み(エンベディング)(vector embedding, Embedding)
テキストの一部を表す数値のリスト。数値がどれだけ近いかで、2つのテキストがどれだけ関連しているかをソフトウェアが測れます。
例: メモアプリは埋め込みを使って、「車を直すのにいくらかかったか」と検索したときに「車の修理費」というタイトルのメモを見つけられます。言葉が違っていても見つかります。
よく混同されるもの: 埋め込みは、人が読む要約や答えではありません。検索、グループ分け、検索拡張生成のために裏側で使われる内部的な表現です。
出典: Vector embeddings (OpenAI、2026-10-10閲覧)